ここでは具体例で示します。
屋外灯10本を300W水銀灯からソーラー照明へ交換した場合
年間約4.75トンの二酸化炭素CO2削減(杉の木の吸収量にすると約341本分のCO2削減量)が実現できます。
[算定過程]
1. まず、300W水銀灯1本の年間消費電力を計算します。
この水銀灯1本の消費電力は、毎日平均10時間点灯するとして、その消費電力は
300W*10時間=3000Wh=3kWh(1日当たりの消費電力)
3kWh/日*365日/年=1095kWh(1年間の消費電力)
2. 次にこの年間消費電力をCO2排出量に換算します。
計算に当たっては、CO2排出係数を使います。
電気事業者別排出係数(令和2年度実績)(環境省公表)によりますと、一般送配電事業者のCO2排出係数は0.4333kg-CO2/kWhですので、年間消費電力にこの係数を乗じて年間のCO2排出量は、1095kWh*0.433kg/kWh=474.46㎏ となります。
水銀灯10本なら4.75トンですね。
3. このCO2排出量を直感的に理解しやすいよう、当該CO2排出量を吸収するのに必要な杉の木の本数で示すことが一般に行われています。
杉の木1本あたり1年間で13.9㎏のCO2を吸収しますので(「地球温暖化防止のための緑の吸収源対策」環境省/林野庁)による)、この数値を用いて
上記のCO2排出量474.46㎏を杉の木に換算します。
474.46㎏/13.9㎏=34.1 なので杉の木34.1本の年間CO2吸収量に相当することがわかります。
これはどういうことかというと、300W水銀灯1本をソーラー式街灯に交換することで1年間に杉の木34.1本が吸収する二酸化炭素を削減できるということなのです。